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《ドイツの反応》 長谷部 「書物からインスピレーションをもらいます!」 ドイツ地元紙がインタビュー②

昨日紹介しました長谷部選手のインタビューの後半になります。インターネットには少しですが、このインタビューに対するファンの反応もありましたので合せて取り上げたいと思います。

インタビュー前半はこちらです。




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あなたはフランクフルトでは自由に歩きまわることができますか?それても道で歩いていると気づかれますか?


いいえ、ここでは気づかれませんね。もちろん日本人以外にはということですが。僕はこの街についてはすでに調べてみましたよ。散歩に行ったり、レストランに行ったりと。ここには日本人も多いですし、大体がハウゼン地区に住んでいますね。それに確かそこには日本人学校もあったような気がします。


日本ではもしあなたがその辺を歩いていたら人集りが出来るのですか?


それは起こりえますね。ちょっとこことは違います。もし東京でレストランに行くんだったら、個室があるところですね。そこでは一人で外を歩くことは簡単ではありませんね。無理があります。そこには1300万人もの人が住んでいるのにもかかわらずですよ。(笑)


あなたにとっては、静かで落ち着いた生活と、それとも注目を集めて人々に気づかれるのと、どちらがいいですか?


僕は静かな方が好きですね。だから僕がキャリアを終えた後もドイツに残ることは十分に想像できます。ここは整然としていて落ち着いていますから。僕にとっては正しい場所ですね。


あなたがニーチェをドイツ語で読んだという話は本当ですか?


僕はニーチェを読みましたよ。だけどドイツ語ではありません。それはちょっと難しいでしょうね。(笑)僕は南アフリカでのワールドカップには3,4冊の本を持って行きましたが、その中にニーチェもありました。僕は彼の知恵と哲学が好きなんです。とても賢明な書物です。頭にとって良いですね。


あなたはとても頭が良く、多読で、更に他のプロの選手とは違うとされていますね。あなたはメンタルをもっと強くするための道を見つけたのですか?瞑想やヨガなど?


そうですね。例をあげますと、いつも眠りにつく前に一度精神を落ち着けます、そして集中力を高めて深く呼吸をし、過ぎ去ったこと、それから、これから目の前にあることについて考えます。“今日は何をした?、そして明日は何をしなければならない?”という具合です。このようにして心を落ち着けています。僕の頭が心拍数を整えます。


あなたのこうした行いはどのぐらいの時間がかかるんですか?


いつも違いますね。10分の時もあれば30分の時もあります。


他にも何か方法はありますか?


毎晩お風呂に入りますね(訳注:ドイツ人はシャワー中心で風呂に入る習慣はない。)僕ら日本人はみんなそうします。シャワーは浴びないで風呂に入るんです。しかも熱いお湯に入ります。42,43度のお湯に15,20,30分ぐらいですかね。そうすると落ち着くんです。そして筋肉もリラックスします。だけど試合の2日前からはお風呂には入りません。


そして、あなたは沢山読みますね。


そうですね。いつも、そして長時間です。インターネットはほとんどしません。見るのはとても稀です。僕は読書するんです。だいたいは哲学書が多いですね。書物からインスピレーションと力をもらいます。今は村上春樹の本を読んでいます。


あなたは本の見本市にも行きましたか?(訳注:フランクフルトは見本市でも有名)


いいえ、人が多すぎますね。(笑)


あなたは“心を整える、勝利をたぐり寄せるために56の習慣”という本を執筆されたそうですが、きっかけはなんですか?


僕のマネージャーがいつもそれについて質問を受けていたんですが、いつも断っていたんです。でもアジアカップで優勝した後で、引き受けました。


その本では何を書いたんですか?


基本的には、ただ僕が考えていた事を書いただけです。僕がどのような生活を送っているかということなどです。人生の知恵とも言えるかもしれません。いつも前向きでいるためには、とかです。例えば整理整頓は人生の半分というのは、一つの章のタイトルです。(訳注:整理整頓はこころの掃除に通じる、という章の事だと思います。)


なんですって?(訳注:ドイツ人はきれい好きだか、掃除は出稼ぎ労働の外国人のものという見方が強いための反応だと思われる。)


僕はそう思っているんです。僕は良く掃除しますし、いつも片付けています。僕には整理整頓が必要なんですよ。頭にも良いですよ。


あなたはその本を自分で書いたんですか?


ほとんどは自分で書きましたよ。もちろんその後で編集されていますが。


キャリアの後には本を書きますか?(訳注:第二の職業としてというニュアンス)


いいえ、僕はもう書きません。それはもう過ぎたことです。この本では僕の心の中を結構さらけ出しましたので、ほとんどの日本人がもう僕の考えていることを知っているんです。凄く個人的なことでした。それをもう一度やりたいとは思いませんね。


でも本は良く売れたようですね。


そうですね約140万部売れました。


そしてその収益は福島の原発の被害者に寄付されたそうですね。


そうです。この本はだいたい10ユーロの値段で売られています。なので売上は結構な額になりましたよ。そのお金で福島の近くで、津波で壊された幼稚園が再建されました。僕もすでに3,4回そこに行きました。そして子供たちとサッカーしましたね。素晴らしい経験でした。


そしてあなたはユニセフ大使になりますね。


この冬からそうですね。インドネシアやスマトラなどに行きます。主に津波の被害に遭った場所ですが、そこに行って大使としての役割を果たしたいと思います。


それにしてもサッカー選手が大使になる事は珍しいことですね。


私は、日本代表のキャプテンです、いや、キャプテンでした。代表キャプテンとしての信用や役割は社会においてとても大きいです。人々のお手本なんです。そして僕もそうなりたいと思っています。見てください。僕は特権階級にいるんですよ。プロサッカー選手として、たくさん稼いでいるんです。だから僕はそこからお返ししたいんです。それは僕にとっては当たり前のことです。


あなたは、先ほど自分はキャプテンだったと言いましたが、本当にもう代表メンバーではないのですか?首になったんですか?(訳注:追放された、解雇されたなど)


それは分かりません。今回の代表戦には招待されませんでした。それ以上は知りません。


そうですか、でもドイツでフィリップ・ラームやバスティアン・シュバインシュタイガー、マニュエル・ノイアーなどが理由もなしに代表に呼ばれなかったら大騒ぎですよ。日本は違うんですか?


僕は本当に知らないんです。日本の新聞も読みませんし、インターネットも見ません。だから知らないんです。ここで僕に付き添っている日本のジャーナリストに聞いたほうがいいですよ。(笑)(訳注:日本のジャーナリストがインタビューに同席していたか、それともフランクフルトにいる一般のジャーナリストを指しているのかは不明)


あなたは代表に呼ばれなくて腹を立てたり、がっかりしたりしましたか?


もちろん悲しかったですよ。だけど日本代表がこれで終わったわけではないです。僕が良いプレーをすればまた呼ばれると思います。


だけどあなたはその前の代表戦では呼ばれていましたよね。だけど膝の故障で早めにフランクフルトに戻ってきました。もしかして代表監督の機嫌を損ねたとか?


それも知らないですし、それに対しては何も言うことはありません。


私たちにとっても目立つのは、あなたがフィールド上では、いつも控えめで親切な、典型的な日本人選手ではないという事です。あなたはフィールド上では自分を隠しませんし、審判と良く議論したり文句を言っていますね。それは日本のイメージと離れていますが。


僕にはそれが必要なんです。僕は熱くなりやすいですし、それがモチベーションでもあります。

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あなたは乾貴士を助けることは出来ましたか?


彼はこの夏新しいスタートを切りました。それもうまくいきましたね。彼は最近では良く理解していますし、再びドイツ語のレッスンも受けています。僕が助けられる範囲で助けていますよ。僕は彼に、“もっとドイツ語やらなきゃだめだ”っていつも言いました。だけど彼もたくさん僕のことを助けてくれます。フランクフルトを案内してくれましたし、例えばどこにレストランがあるかとか。


あなたが乾とよくプレーしているような気がしますが気のせいですか?(訳注:プレー中に良くボールを交換する)


いいえ、気のせいではありませんし、偶然でもありませんよ。


あなたはこれまでのチームの結果には満足していますか?


そうですね。まあオーケーですね。僕らももっとポイントを取れていればとは思いますが。


あなたはアイントラハトに来てすぐに、高い目標を掲げましたね。ヨーロッパカップに出場すると。


そうですね。僕はそれを個人的に重要視しています。監督やチームがどう見ているかは分かりませんが。僕が言いたいのは、多くの事を得るためには、高い目標を持たなければならないということです。


あなたは自分の出来には満足していますか?


もっと良くプレーすることが出来ます。ボールを素早く、危険を犯してでも前へ送るようにトライしていますし、トレーナーもそれに期待しています。でも僕自身もう少しゴール前で危険な存在にならなくてはなりませんね。だけどこれからそれに近づくと思いますよ。





本当に少しですが、この記事に対するコメントです。


・良いインタビューだね。精密な質問と、良い答えだ。


・良い奴だね、この長谷部は。彼をちょくちょくこうした話に招待するべきだよ。このような選手に対してはどのチームも喜ぶだろうね。


・凄く面白いよ。もちろんサッカー選手としてはフィールド上でやる事が重要だけどね。芸術や文化や文学に対してはここじゃなくて別な所で見るほうを好むよ。でも月曜にはアイントラハトについてなんて書いたら良いかもう分かったよ。


・ハゼ!凄く物分かりが良いんだね。特に謙虚と責任さに置いては、目を見張るものがあるね。

 〉僕は特権階級にいるんですよ。プロサッカー選手として、たくさん稼いでいるんです。だから僕はそこからお返ししたいんです。それは僕にとっては当たり前のことです。

 これはまさにこうした特別な階級の人々にとってはお手本となるべき発言だね。


・このとても頭の良い日本人は僕ら鷲(訳注:アイントラハトのシンボル)のために、日本からのスカウトになってくれないかな。誰が反対する?彼はまさにお手本だね。


・とても素晴らしいインタビューだわ。長谷部はとても良い人間なのね(訳注:良質、上等)。だけど、芝生の上ではいままでのように、熱い人でいて欲しいわ。いずれにせよ、ニーチェの本は本当にマガトの筋トレボールよりも良いわね。


・とても親しみやすくて、知的な感じが良く出ているよ。僕は全てのニーチェと村上ファンのためにも喜ぶよ。前のコメントの人のように、僕も彼は本当に上質な人間だと思うな。これは僕にとっても最高の褒め言葉だね。






以上です。普通の新聞ですから、それほどコメントは多くありませんでしたが、皆好意的でしたね。それにしてもこんなにサッカー選手のサッカー以外の部分に突っ込んだインタビューはあんまり見ませんね。

またこの記者もけっこう突っ込みますね。本を本当に自分で書いたのかとか、読者が気になる所を理解しているなあと感じました。

毎晩瞑想するというのも非常に興味深いですね。ドイツ人は日本人がこういう事をやっていると、禅のようなイメージにぴったりなので喜ぶと思います。

それから村上春樹はドイツでは人気があり、頻繁にベストセラー入りしています。かなりのドイツ人に知られている日本人ですね。最初の頃は英語からドイツ語への翻訳で出版されていたのですが、最近では新たに直接日本語から翻訳された“新訳”も出版されています。

またフランクフルトには別のサッカーチームもある事から地元では、ほとんどアイントラハトと呼ばれています。長谷部選手、ぜひアイントラハトでも活躍して欲しいですね。

ツイッター https://twitter.com/ichliebefussbal
[ 2014/10/17 06:07 ] 日本人インタビュー | TB(-) | CM(12)
No title
長谷部誠はかく語りき
人格者だとよく耳にする長谷部さんですが、読書家なんですね
彼の書架を覗いてみたいです
独身を周りからいじられまくっていますが、お一人のほうがあってるようですね
[ 2014/10/17 07:02 ] [ 編集 ]
No title
チャリティーをやる素晴らしい選手は多く、ニーチェはジョーイ・バートンも読むかもですが、
『整理整頓は心の掃除だ』なんていうことを、長谷部選手以外の世界のいかなるサッカー選手が言うところも実践するところも想像できません。まさに禅僧。
長谷部選手のユニークさが良く出た、ユニークなインタビューで、とても面白かったです。
他で部分訳を見た時に、なんだか噛み合って無いように読めたのですが、全文読むと落ち着いたインタビューだと分かりました。
全文読めて、良かったです。ありがとうございました。
[ 2014/10/17 07:03 ] [ 編集 ]
とてもいいインタビュー。
とてもいい翻訳。
とてもいいチョイス。
読んでます。応援してます。いつもありがとう。
[ 2014/10/17 08:18 ] [ 編集 ]
No title
長谷部にはサッカー界のトップになって貰いたいな。FIFAは利権や闇の部分が多いけど、そういったものを一掃するような存在になってほしい。
[ 2014/10/17 09:17 ] [ 編集 ]
No title
とても興味深く読ませて頂きました
管理人さん、ありがとう
[ 2014/10/17 10:58 ] [ 編集 ]
No title
このサイトがなかったらこのインタビューを見ることは
多分一生なかったと思うから管理人様様です
日本に居ながらにして現地の風を感じられるってステキ♡
[ 2014/10/17 11:14 ] [ 編集 ]
No title
長谷部さんのことが更に深く知れる良いインタビューですね。ニーチェとは....。本当にインテリジェンスだわ。流石!!!整え名人。「整え力は全ての仕事に通ず」ですね。
[ 2014/10/17 14:15 ] [ 編集 ]
いつも興味深いです。ありがとう!
[ 2014/10/17 19:54 ] [ 編集 ]
No title
面白かったです。
[ 2014/10/17 22:06 ] [ 編集 ]
No title
いつも、本当にありがとうございます。
こういったインタビューは、長谷部選手ならではですね。
キャプテンとして帰ってきてほしいものですな。
[ 2014/10/18 01:38 ] [ 編集 ]
No title
ミスチルを知っていますか
[ 2014/10/18 14:42 ] [ 編集 ]
No title
質問も回答も素晴らしいインタビューですね。
こういった趣の違うインタビューを他の選手でも見てみたいですが、長谷部選手ならでは、なのでしょうか。
翻訳ありがとうございました。
[ 2014/10/18 18:48 ] [ 編集 ]
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