【シュトゥットガルト・スタジアム・マガジン】
遠藤航のAからZまで
遠藤航は今シーズンブンデスリーガで20試合、それからポカール3試合でフル出場を果たしている。彼はこのスタジアム・マガジン(Stadion Aktuell)に対して、これまでのサッカーにおける最大の挑戦、それからマリオ・ゴメスからの手助けなどについて語った。
Aアジアカップ2019について2018年のワールドカップにも同行していましたが、一度もプレーする機会はありませんでした。なので、2019年のアジアカップがこれまでで日本代表としては最も大きな大会になりますね。大会は素晴らしい出だしでしたが、個人的には痛い終わりとなりました。決勝までは全勝しましたし、僕も沢山プレーしました。でも準決勝のイラン戦で素早い動きをしたために太ももの肉離れを起こしてしまったんです。そのため決勝には出れずに2か月も休む事になりました。
Bブンデスリーガについてすでに10代のころからブンデスリーガに興味がありましたし、テレビでもよく試合を見ていました。当時は多くの日本人選手がプレーしていましたからね。いつかブンデスリーガでプレーするのが目標でした。リーガのレベルは技術的にもフィジカル的にも、そして戦術的にも高いです。ほんとうにこのリーガは楽しいですよ。
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Cチャンピオンズリーグ(アジア)優勝2017決勝でサウジアラビアのクラブであるアル・ヒラルと対戦しましたが、この2試合が僕のキャリアで最も大きな試合ですね。当時24歳だった僕は浦和レッズでプレーしていました。どちらの試合も6万人のファンの前で行いましたが、本当に素晴らしい雰囲気でしたね。僕は2試合ともフル出場し、最後は優勝する事が出来ました。
Dドイツについてこの国、特にシュトゥットガルトが好きです。僕たちはシュトゥットガルトのメ―リンゲン地区に住んでいます。近くにはインターナショナルスクールもありますし、日本人の家族もいますね。子供たちと遊ぶことができる公園もあります。僕の家族と僕はここをすごく気に入っていますよ。親切な人と知り合いましたし、彼らが僕たちを助けてくれました。その一人がマツオカ・ユサブロウさんです。彼はシュトゥットガルトのユースでキーパーコーチをしています。彼から週2回ドイツ語のレッスンも受けています。
Eヨーロッパのサッカーについて2018年にベルギーに移籍しましたが、そうなるずっと前からヨーロッパでプレーするのが望みでした。日本代表の選手たちはみんなヨーロッパのレギュラーとなっています。そのため代表で先発になるにはヨーロッパに行かなければいけないと思っていました。そのためには何年もハードに取り組みましたよ。
Fファミリーについてベルギーに移籍してから最初の11か月は一人でした。だから家族と一緒かどうか、その違いは良く分かります。今は3人の息子、娘、そして妻と過ごす時間を楽しんでいます。彼らが僕を幸せにしてくれますよ。
Gゴメス(マリオ)についてシュトゥトガルトでの出だしは結構大変でした。ベルギーではプレーしてたのに、ここではプレーできなかったからです。でもそれでもあきらめませんでした。いつかはチャンスが来ると言い聞かせていました。そしてトレーニングでベストを尽くすようにしていました。そのようにしてポジティブでいようとしました。家族もそれを助けてくれましたが、マリオ・ゴメスも僕を勇気づけてくれましたね。僕はマインツ戦で彼をアシストしたんですが、彼はその後僕をイニエスタと呼びましたよ。このアシストがイニエスタ風だったので。マリオのユーモアが恋しいですよ。彼がいなくて寂しいです。
Hヘルタについて土曜日のヘルタ戦は非常に接戦になると思います。前半戦、ベルリンでは勝利しましたが、後半戦でもポジティブな結果を出したいですね。
Jリーグについてリーガのレベルはブンデスリーガほど高くはありません。それでも凄く良いリーガだと思います。アジアのトップリーガですよ。プロになったばかりのころは、日本1のリーグでプレー出来て誇りに思いました。多くの観客が訪れるリーガだからです。でも代表選手として定着したければいずれは外国に行って、より高いレベルでトレーニングしないといけません。そうする事でしか次のレベルへの成長はありませんからね。
続く
以上です。
シュトゥットガルトがスタジアムで配る(販売する?)用の雑誌で遠藤選手を特集しています。一つ一つのインタビューの答えが長いので3回に分けます。遠藤選手はこれまでブンデスリーガで全試合にフル出場していますね。フル出場はシャルケのムスタフィと二人だけとなっています。遠藤選手にはこのままプレー時間でリーガトップを目指して欲しいですね。